日本酒は、醸造酒(原料を発酵させてつくった酒)の中で最もアルコール度数が高いお酒!
というのはご存じでしょうか。それは、日本酒が世界的にも類を見ない高度な醸造法を用いているからなのです!
日本酒の醸造技術はすごい!
世界中の醸造酒の中で最もアルコール度数が高いのが日本酒です。もろみを搾っただけの状態でのアルコール分は、高いもので20%前後にもなります。
アルコールは、酵母が糖分を分解することによって生成されますが、これだけ高いアルコール分にするには、たくさんの糖分が必要になります。ところが、糖分の濃度が高すぎると、今度は酵母が死んでしまい発酵が進みません。
しかしながら、日本酒の醸造は、麹の酵素が少しずつ米のデンプンをブドウ糖に変える「糖化」と、酵母によってブドウ糖からアルコールをつくる「発酵」を、同じタンクの中で同時にバランスよく行う「並行複発酵」という醸造法を用いています。
さらに、日本酒に特有の「酒母」を使用し、蒸米・麹・水を3回に分けて仕込む「三段仕込み」により、低温でゆっくり発酵させることから、酵母がよく働ける環境であり、高いアルコール分にすることができるのです。
※詳しくは「日本酒ができるまで」を参照ください。
日本酒の醸造技術のここがすごい!
「三段仕込み」 は日本酒だけの醸造方法であり、蒸米や麹、温度や発酵の状態を見極めながら、「糖化」と「発酵」のバランスをうまく操作して管理するところが、蔵人の腕の見せどころ!なのです。
長い歴史を積み重ねてきた伝統の日本酒は、いかに複雑で巧妙、そして手間のかかる造りをしているかという、日本酒の醸造技術の素晴らしさにあらためて驚かされます。
「原酒」とは?
一般的な日本酒は、もろみを搾った後に水を加えて(割水)アルコール分の調整を行い、アルコール分13%~16%ぐらいに調整をして出荷しています。
「原酒」の場合は、水を加えていないため、アルコール分は20%前後と高いままです。味わいは濃醇で個性的。深い旨みと力強い飲み口が楽しめます。
日本酒の「原酒」で、いろいろな飲み方を開拓しませんか!
原酒のダイナミックな味わいは、そのままでも、冷やしても、お燗しても美味しくいただけます。さまざまな飲み方で楽しめるのも原酒の魅力の一つです。
原酒でアレンジ!おすすめの飲み方
日本酒ロック
- 材 料
- 氷・ライム
- 作り方
- 氷を入れたロックグラスに原酒を入れて、ライムを搾って出来上がり。
日本酒&柑橘系ジュース
- 材 料
- ライム(またはレモン)ジュース
- 作り方
- 原酒とジュースを入れて出来上がり。
原酒とジュースは2:1ぐらいがおすすめです。
日本酒ハイボール
- 材 料
- 氷・ソーダ
- 作り方
- 氷を入れたグラスに原酒を入れて、ソーダを同量入れて出来上がり。お好みでレモンスライスを添えて。