トップメッセージ

株主および投資家の皆様方におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。また、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼を申し上げます。
さて、当社グループは、グループ企業理念の下、発酵技術を核とする「バイオテクノロジー」をベースとした事業を展開しております。その中で、お客様に「安心」「安全」をお届けすることを第一に考え、グループの普遍の概念である「顧客志向」と「収益志向」に則り事業活動を行い、併せて「将来価値の共創」に資する取組みを進めております。特に、社会生活基盤を支える企業として社会的責任を果たすことは、中長期に渡って健全な成長を続けていくために必須であるという考えの下、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に配慮したESG経営を推進しております。
2024年度は、過去最高益となった2023年度に対して、減収減益となりました。しかしこれは第1四半期まで連結対象であったサニーメイズの売上や、販売用不動産の売却益が計上されたこととの差によるものであり、内容としては決して悪くなかったと捉えております。2025年は人件費や物流費などは引き続き上昇することが見込まれるほか、為替の動向も不透明で、厳しい事業環境が続くことが予想されますが、グループ一丸となって邁進していく所存でございます。
当社は、2024年10月に創立100周年を迎え、企業としての持続的成長を描く長期ビジョン「NEXT100」を発表しました。当ビジョンでは、“堅実経営を貫き然るべき利益を安定的に創出しつつ、社会が抱える課題の解決に貢献する企業へ”を10年後の「2034年のめざすべき姿」としています。めざす姿の実現にむけ、3つの重要課題である「中核事業の競争力・収益力の強化」「新領域への挑戦」「ESG経営の推進」に取り組んでいます。さらに2024年からの5年間を「新たな成長のための足場を固める期間」と位置付た行動計画「中期経営計画2028」を策定しました。当該計画期間においてなすべきこととして「総合焼酎メーカーとしてのプレゼンス強化」「酒類輸出の販路拡大とスケールアップ」「販売用アルコールの安定収益確保」「酵素のラインアップ拡充・発酵受託ビジネスの拡大」を4本の柱として各事業を推進しております。
また、ニューノーマルな働き方を基軸としながらも、三現主義(現場・現実・現物)の実践によって物事の本質を捉え、「迅速な判断」「素早い行動」「素直な反省」の三原則をサイクルとして確実に実行することで、環境の変化に柔軟に対応したスピード感のある経営を実践してまいります。
皆様には、引き続き変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2025年3月
オエノンホールディングス株式会社
代表取締役社長 西永 裕司