セグメント情報
各セグメントの業績について
【酒類事業】
酒類事業につきましては、国内の人口減少や少子高齢化、飲酒機会の減少に加え、令和4年3月より数回にわたり実施された、全カテゴリーにおよぶ販売価格の改定(値上げ)により需要の縮小が一段と進み、競争が益々激化しております。一方で、行動制限の緩和により業務用市場では回復の兆しが表れております。また、物価上昇による節約志向の高まりから、家庭用市場につきましては、価格訴求したPBのRTD商品が引き続き好調に推移しており、さらにチューハイの素や、梅酒などが伸張しております。このようなニーズの変化に対応した販売活動を推進した結果、売上高は78,799百万円(前期比8.1%増)となりました。また、利益面につきましては、価格改定を推し進めたことにより、2,632百万円の営業利益(前期は961百万円の営業損失)となりました。
和酒部門のうち焼酎につきましては、甲類乙類混和焼酎の「すごむぎ」「すごいも」やしそ焼酎「鍛高譚」が好調に推移したものの、PB商品等の減少により、売上高は減少いたしました。同カテゴリーでは、ラクビーのリーチマイケル選手を継続起用した甲類焼酎「ビッグマン」新CMの放映、しそ焼酎「鍛高譚」公式Instagramアカウント並びに同公式X(旧Twitter)アカウント、オエノングループ公式Xアカウントにおいて、企業間のコラボレーションによるプレゼントキャンペーンを実施するなど、さらなるファン層の獲得を目指した施策を実施しております。なお、令和4年度以降、当期までに、甲類焼酎で平均4%、乙類焼酎並びに甲乙混和焼酎で平均6%の価格改定を数回にわたり実施しております。
チューハイなどのRTD分野につきましては、日本各地の厳選素材を使用したチューハイ「NIPPON PREMIUM」シリーズやPB商品が好調に推移し、売上高は増加いたしました。なお、同カテゴリーにおいても令和4年度に2回にわたり平均9%の価格改定を実施しております。
清酒につきましては、市場の低迷が続いておりますが、業務用商品やPB商品等が好調に推移し、売上高は増加いたしました。なお、同カテゴリーは、令和4年度に平均7%の価格改定を実施しております。
販売用アルコールにつきましては、酒類原料用アルコールおよび工業用アルコールが好調に推移し、売上高は増加いたしました。同カテゴリーは、概ね四半期毎に各取引先と価格改定を行い、原料価格高騰分の価格転嫁を進めております。
洋酒部門につきましては、梅酒や炭酸水で割るだけで手軽に居酒屋の味わいを家で楽しむことができる、チューハイの素などが好調に推移したほか、ハイボールに最適なウイスキー「香薫(こうくん)」などが国内外で伸張したことにより、売上高は増加いたしました。また、「TAN TAKA TAN SHISO梅酒」が、食品・食材評価制度である「ジャパン・フード・セレクション」において、高い品質が評価され、グランプリを受賞しました。なお、同カテゴリーは、令和4年度以降、当期までに数回にわたり平均6%の価格改定を実施しております。
【加工用澱粉事業】
加工用澱粉事業につきましては、第2四半期連結会計期間に、連結子会社でありました当該事業を展開する株式会社サニーメイズの株式を一部譲渡いたしました。これに伴い、当社の株式会社サニーメイズに対する持分割合が減少した結果、第2四半期連結会計期間期首をみなし売却日として連結の範囲から除外し、持分法の適用範囲に含めております。なお、第1四半期連結累計期間までの売上高は1,341百万円(前期比68.7%減)、営業損失は6百万円(前期は344百万円の営業損失)であります。
【酵素医薬品事業】
酵素医薬品事業につきましては、国内における発酵受託ビジネスや、酵素部門における海外での販売が好調に推移したため、売上高は3,488百万円(前期比2.7%増)となりました。しかしながら、利益面につきましては、人件費や修繕費の増加などにより、328百万円の営業利益(前期比11.5%減)となりました。
【不動産事業】
不動産事業につきましては、銀座の旧本社ビル跡地に、三菱地所グループの三菱地所ホテルズ&リゾーツ株式会社が運営するホテル「ザロイヤルパークキャンバス銀座コリドー」が令和4年11月にオープンしたことや、第2四半期連結会計期間に販売用不動産の売却があったことなどにより、売上高は1,230百万円(前期比167.5%増)、営業利益は618百万円(前期比188.3%増)となりました。