セグメント情報
各セグメントの業績について
【酒類事業】
酒類事業におきましては、国内の人口減少や少子高齢化、飲酒機会の減少により市場の伸張が期待しにくく、価格競争も激化しております。飲用シーン別においては、度重なる緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の適用による営業自粛、時短営業及びアルコール類の提供自粛により、飲食店向けの焼酎・清酒等が減少する一方、家飲みが定着したことで、市場の伸張が続くチューハイなどのRTD分野に加えて、居酒屋の味を自宅で自分好みに楽しむことができる“チューハイの素”と呼ばれる、割って飲む希釈タイプのリキュール(RTS)の市場が急速に拡大しております。このような環境の下、売上高は71,099百万円(前期比1.0%増)となりました。利益面につきましては、粗留アルコール等の原材料価格の高騰が大きく響き、499百万円の営業利益(前期比61.0%減)となりました。
和酒部門のうち焼酎につきましては、本格焼酎の「博多の華」シリーズや甲類乙類混和焼酎の「すごむぎ」「すごいも」シリーズが好調に推移したものの、PB商品等の減少により、売上高は減少いたしました。同カテゴリーでは、しそ焼酎「鍛高譚」の公式Twitterアカウントの開設を記念した「鍛高譚公式アカウント開設記念&ご愛顧感謝キャンペーン」を実施するなど、日頃のご愛顧に感謝するとともに、商品認知向上、さらなるファン層の獲得に向け、SNSを活用した情報発信を行ってまいりました。その他、しそ焼酎「鍛高譚」は「日本ネーミング大賞2021」の地域ソウルブランド部門で最優秀賞を受賞いたしました。同賞は、ネーミングの重要性を広く社会に発信することでネーミングの質と価値の向上を図り、豊かな生活文化と産業の発展に寄与することを目的としています。
チューハイなどのRTD分野につきましては、「直球勝負」シリーズを始めとしたNB商品やPB商品が好調に推移し、売上高は増加いたしました。同カテゴリーでは、InstagramやTwitterのオエノングループ公式アカウントを利用し、「NIPPON PREMIUM」シリーズや「昔懐かしいレモンスカッシュサワー」が当たるプレゼントキャンペーンを実施するなど、企業及び商品認知の向上を目指した活動を積極的に展開いたしました。
清酒につきましては、飲食店に対する営業自粛・時短要請によって市場の低迷が続いている影響で売上高は減少いたしました。
販売用アルコールにつきましては、前期に新型コロナウイルス感染症拡大に伴う消毒用アルコールの全国的な特需がありました工業用アルコールが減少したことにより、売上高は減少いたしました。
洋酒部門につきましては、RTSの「酎ハイ専科レモンサワーの素」やPB商品、「ウイスキー香薫(こうくん)」が好調に推移し、売上高は増加いたしました。
【加工用澱粉事業】
加工用澱粉事業につきましては、菓子用が増加したことや原料であるコーン価格の大幅な高騰の中、販売価格の改定に取り組んだことにより、売上高は3,810百万円(前期比6.3%増)となりました。しかしながら、それでも原価の上昇をカバーできず、59百万円の営業損失(前期は148百万円の営業利益)となりました。
【酵素医薬品事業】
酵素医薬品事業につきましては、国内生産支援ビジネスは増加したものの、海外向け酵素が減少したため、売上高は3,277百万円(前期比0.5%減)、営業利益は566百万円(前期比4.2%減)となりました。
【不動産事業】
不動産事業につきましては、売上高は360百万円(前期比2.4%増)、営業利益は185百万円(前期比0.4%減)となりました。