セグメント情報
各セグメントの業績について
【酒類事業】
酒類事業におきましては、国内の人口減少や少子高齢化、飲酒機会の減少に加え、全カテゴリーに及ぶ価格の上昇により国内需要縮小が一段と進み、競争がより激化しております。また、飲用シーン別においては、行動制限の緩和により業務用市場に回復の兆しが表れる一方、家庭用としては、物価上昇による節約志向により、引き続きチューハイなどのRTD分野が好調に推移、加えて、チューハイの素やハイボールに最適なウイスキーなどが伸張しております。このような環境の下、売上高は72,904百万円(前期比2.5%増)となりました。利益面につきましては、961百万円の営業損失(前期は499百万円の営業利益)となりました。
和酒部門のうち焼酎につきましては、同カテゴリーでは、しそ焼酎「鍛高譚」が12月に発売30周年を迎えることを記念して実施した、北海道内の企業とのコラボレーションキャンペーンをはじめとした販売促進策や、アウトドアシーンでの甲類焼酎「ビッグマン」の活用を企図して、アウトドアメーカーとコラボレーションし、リーチ マイケル氏を引き続きイメージキャラクターに起用したキャンペーンなど、新たなファン獲得や新たな飲用シーンの創出を目指した活動を積極的に展開いたしました。
チューハイなどのRTD分野につきましては、レトロな雰囲気や懐かしい味わいを楽しめる「昔懐かしい」シリーズや、ローカルな飲食店やメーカーにスポットを当てた「ご当地」シリーズ、PB商品が好調に推移し、売上高は増加いたしました。「昔懐かしい」シリーズでは、純喫茶で提供される“フルーツポンチ”の味わいを再現した「昔懐かしいフルーツポンチサワー」を、「ご当地」シリーズでは「浅草ハイボール 電氣ブランサワー」を、それぞれ新たに発売し、ラインアップを強化しております。
清酒につきましては、市場の低迷が続いておりますが、「福徳長 米だけのす~っと飲めてやさしいお酒 純米吟醸酒」やPB商品、海外での販売が好調に推移し、売上高は増加いたしました。同カテゴリーでは、「福徳長 米だけのす~っと飲めてやさしいお酒」シリーズより、季節限定の無濾過生貯蔵純米原酒「福徳長 米だけのす~っと飲めてやさしいお酒 しぼりたて無濾過 純米酒」を数量限定で発売するなど、旬のお酒を求めるお客様のニーズにお応えしております。
販売用アルコールにつきましては、原料である粗留アルコールの大幅な高騰に対応すべく、販売価格の改定に取り組んだことにより、売上高は増加いたしました。
洋酒部門につきましては、製菓用のリキュールや、炭酸水で割るだけで手軽に居酒屋の味わいを家で楽しむことができる、RTSの「酎ハイ専科」シリーズのアイテムを追加し、ラインアップを強化したことやハイボールに最適なウイスキー「香薫(こうくん)」などが伸張したことにより、売上高は増加いたしました。
【加工用澱粉事業】
加工用澱粉事業につきましては、原料であるコーン価格の大幅な高騰に対応すべく、販売価格の改定に取り組んだことにより、売上高は4,279百万円(前期比12.3%増)となりました。しかしながら、急激な原価上昇に追いつかず、344百万円の営業損失(前期は59百万円の営業損失)となりました。
【酵素医薬品事業】
酵素医薬品事業につきましては、国内における発酵受託ビジネスや、酵素部門における海外での販売が好調に推移し、売上高は3,395百万円(前期比3.6%増)となりました。しかしながら、原料価格やエネルギー価格の高騰などによる原価の上昇や製品構成の影響により、営業利益は370百万円(前期比34.6%減)となりました。
【不動産事業】
不動産事業につきましては、銀座の旧本社跡地に、三菱地所グループの株式会社ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツが運営するホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」が11月にオープンしたことなどにより、売上高は460百万円(前期比27.8%増)、営業利益は214百万円(前期比15.3%増)となりました。